多様性に関する世界の流れとは?Netlfixで価値観がアップデートできる4番組

ジョージ・フロイドの死がきっかけとなったBlack Lives Matter運動(以下BLM)、市民を代表する立場である議員のLGBTQ+への差別発言など、2020年は「多様性」について、考えさせられる出来事が多かったように感じます。
昨今の欧米では、差別や偏見も色濃く残るものの様々な人種の人々をドラマや映画にキャスティングしたり、ランウェイをプラスサイズモデルが歩くなどの「多様性」を認め、受け入れようという動きも活発です。
では、日本はどうでしょうか??
私は、東京都足立区の白石正輝区議の「同性愛者ばかりになると、足立区が滅びる」発言と、その後の「私の周りには、レズビアンもゲイもいないから、理解しようがない」という発言を聞いて、多様性を認めるどころかないものとしている発言に、強い危機感を感じました。
日本は欧米と比べて移民の受け入れも少なく、島国のため外国人や他の文化との繋がりも薄く感じます。さらに、農耕民族であった歴史から良い意味では協調性が高く、悪い意味では出る杭が打たれてしまう文化があります。
そんな環境のため白石議員だけではなく私も含め、多くの日本人の多様性に対する意識が、まだまだ薄いように感じるのです。
では、そんな多様性を学ぶのにあまり適していないとも言える日本で、多様性に対する意識を身につけるために、私達ができることはなんなのでしょうか??
多様性を訴える世界の流れとは?
世界では、多様性を巡ってどのような運動が起きているのでしょうか?まずは、多様性を巡って世界で起こっている流れをチェックしてみましょう。
■BLM(Black Lives Matter)運動
記憶に新しいBlack Lives Matter運動も、多様性を訴える運動のひとつ。
職務質問中、警察に首を膝で押さえつけられた末、亡くなったアフリカ系アメリカ人ジョージフロイドの死をきっかけに始まった、アメリカ史上最大規模とも言われているこのデモ。
黒人に対する差別や、偏見、不平等な扱いに対してもう懲り懲りだと声を上げたこの運動は、アメリカから世界中へと瞬く間に広がっていきました。
■プライドパレード
今となっては、LGBTQ+コミュニティを称える一大イベントとなったプライドパレード。
始まりは、ストーンウォール暴動というゲイコミュニティへの不当な扱いを訴えて起こった暴動の、1周年を記念したデモでした。このプライドパレードも、多様性を訴える大きなムーブメントの1つです。
■体形や人種に囚われないファッションショー
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2019年にリアーナの下着ブランドSAVAGE×FENTYのショーが世間を騒然とさせました。その理由はズバリ「ランウェイを歩くモデルの多様性」です。
常識に囚われない、体型、人種、性別のモデル達が堂々とランウェイを歩き、ファッション業界における多様性の可能性をショーを通して証明し、多くの人々に勇気を与えてくれました。
このように、多様性の大切さをポジティブな形で発信する運動も増えてきています♪
多様性を巡って起こった問題とは?
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世界では、多様性を認めない発言や差別発言によって、謝るだけでは済まなかったケースが沢山あります。
日本では、政治家や芸能人が差別的な発言をしたときに「知らなかった。そんなつもりではなかった。」というフレーズを耳にしますが、グローバル化が進む日本で、そのような発言が通じなくなるのもそう遠くない未来なのではないでしょうか?
これは、芸能人に限らず私達にも言える事です。ここでは、欧米で起きた「知らなかった、そんなつもりなかった」では済まなかった事例を、いくつかご紹介します。
■人気ドラマのキャスト解雇騒動
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今年6月、DCコミックが原作の人気ドラマ「フラッシュ」にレギュラー出演していたハートレイ・ソーヤが、過去の人種差別的発言と女性蔑視ツイートが原因で解雇されました。
彼は過去に「刑務所に収監されている80%はアフリカ系アメリカ人だ」「今日はオーディションでこっそりおっぱいを見て楽しんだよ。」「女優はデブすぎ、細い子達はどこ?」など、偏った価値観による侮辱的なツイートを多数投稿。
BLM運動で、それらが明るみに出た事で解雇に至りました。ハートレイ・ソーヤは、インスタグラムに謝罪文を投稿しましたが人気番組のレギュラーに戻ることは、許されませんでした。
■ジジ・ハディッドがショーに参加できず
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2017年、上海で行われたヴィクトリア・シークレットのファッションショーに大人気モデル、ジジ・ハディッドが参加する事ができないという事件が起きました。
原因となったのはとある動画。その動画の中で、ジジは仏像の顔の形をしたクッキーの真似をして目を細めているのですが、その行動に「アジア人を馬鹿にしている」と批判が殺到。
ショーに参加できなかった理由は明確になっていませんが、多くのメディアは「この動画が原因で中国に入国するビザが降りなかったのでは?」という見方をしています。
この件について日本では「これは別に差別ではない」「考えすぎだ」という声が多く見られました。しかし、欧米に在住するアジア系の人々は「目を細める」というジェスチャーを用いて、馬鹿にされてきた経験があるからこそ、この行動に不快感を覚える人が多かったのではないかと考えられます。
世界的に有名なモデルもこのように、多様性を軽視した行動によって大きな代償を払う事となってしまった1例といえます。
■ドルチェ&ガッバーナ、広告が原因でショーが中止に
世界的ブランドド、ルチェ&ガッバーナは人種差別的な広告動画を公開した事で、2018年に上海で行う予定だったショーが中止となりました。
事の発端となった動画は、中国人女性が箸を使ってパスタ・ピザ・焼き菓子など、ドルチェ&ガッバーナの本拠地イタリアの食べ物を食べるというものでした。
この動画に対し、中国国内から「アジア人女性に対して失礼だ、馬鹿にしている」などの批判が殺到。動画は24時間以内に削除されました。
ドルチェ&ガッバーナは、この騒動について数回にわたって謝罪しましたが、人々の怒りは収まらず…。ブランド史上最大級のイベントになるはずだったショーは、中止に追いやられました。
さらに中国で同ブランドを取り扱っていたウェブサイトやデパートが、商品の取り扱いを次々に取りやめ、ドルチェ&ガッバーナ は計り知れない損失を被ることに…。
「中国と中国人に対して、尊敬の念を持っています。」「中国に対して愛と情熱を持ってこのショーを作ってきた」と謝罪文では語っていますが、尊敬の念があっても偏った視点を持っていては話になりません…。
グローバル社会では「それぞれの文化や国に対して正しい知識を持たないと、偏りのない決断や行動をする事ができない」ということを教えてくれる出来事だったといえます。
■黒人差別発言で即解雇された女性
さて、ここまで有名人や世界的ブランドについて書いてきましたが「私は一般人だし、ちょっと間違ったことしてしまっても、こんな大変な事にはならんだろう。」なんて思っていませんか??
そんなことはありません。世界では、差別的発言や行動が原因で一般人が会社を解雇される。というケースが多くなってきているので、最後にその1例をシェアします。
これは、今年5月にニューヨークのセントラルパークで起こった一件。
公園内の犬にリードをつけるよう指示されているエリアで、リードをつけていなかった白人の女性飼い主に対して、注意をした黒人男性。
優しい口調で呼びかけているのにも関わらず、注意された飼い主は「アフリカ系アメリカ人男性が、私を脅していると警察に通報するわよ」と言い、ルールを守るようにお願いしただけの男性のことを、警察に通報しました。
これは明らかな、人種差別行為でした。
「アフリカ系アメリカ人男性が、私を脅していると警察に通報する」という飼い主の脅しは「自分は白人で相手が黒人だから自分が悪くても、脅してると言えば相手が悪くなるだろう」という、とんでもない差別的な考えからきた行動だったからです。
一連の会話は、黒人男性によって録画されておりすぐにSNSで拡散されました。
そして、この動画を見た白人女性の務める会社は「いかなる人種差別も容認しない」と、女性を即日解雇したのです。
このようにどんな立場の人でも「知らなかった。そんなつもりじゃなかった。」では済まない世の中になってきているのです。
「知ること」から始める、価値観と視点のアップデート
何気ない発言や行動が、誰かを傷つけているかも。もしかしたら、それが大事件に発展する可能性だってある。そう聞くと「怖いしどうしたらいいの?!」と不安になりますよね?
多様性とは、人種やセクシュアリティだけに限らず年齢だったり、障害があるか否かや、家庭環境、信仰する宗教にも当てはまります。
単純に考えると、自分が知っている事には当てはまらない考えや生き方をしている人が沢山いて、それらについて理解していなければ、悪気はなくても誰かを傷つけてしまう可能性大…という事。
「え…どうしよう…そんなの無理じゃない?!どうすればいいのーーー!!!」と思ったそこのあなたに紹介したいのが、Netflixの番組を見て知らない世界や価値観を発見するという方法です♪
もちろん、講演会や本を読んで自分の知らない世界について学びを深めるのもアリ。ドキュメンタリー映画を見るのもアリです!
でも、はじめの一歩で講演会はちょっと不安で気が引けちゃうし、本読む時間ないし苦手だし、ドキュメンタリーって重くてなかなか見る気にならないと思う人も多いはず。
筆者もその1人なので気持ちは、とってもわかります。だからこそ「気軽に」自分とは違った価値観や視点を垣間見る事のできる、海外ドラマをおすすめしたいのです♪
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多様性を知ることができるNetflixオススメ番組
「気軽に見られる」「番組として楽しめる」という基準をもとに、筆者が実際に見て「新しい視点を得られたな」と思えた、Netflixで配信中の番組を厳選してみたのでご紹介します♪
■ユニークライフ
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ユニークライフは、自閉スペクトラム症を持つ主人公とその家族の生活を描いた、青春ドラマ/コメディータッチなドラマです♪
このドラマでは、自閉スペクトラム症を持つ主人公が「どのように世界を見ているのか」「どうして特定の行動を取るのか」がわかりやすく描かれているため、自閉スペクトラム症を持つ方々からも「教育的にとても良いドラマだ」という声が聞かれます。
内容は、思春期の主人公が恋愛や家族関係で悩みながらも成長していく姿を、ライトタッチに描いた青春ドラマなので、楽しみつつ「自閉スペクトラム症ってこういう事なんだ!」と理解を深める事ができます。
身近に当事者がいないと、自閉スペクトラム症とはなんなのかを知る機会ってないですよね?
しかし、ある調査では子供の20人〜50人に1人が、自閉スペクトラム症と診断されているという結果も。
「自分は別に関わらないし」と無知でいては、誰かを無意識に傷つけてしまうかもしれません。
ユニークライフを見て、自閉スペクトラム症を理解する第一歩を踏み出してみたら、見える世界が少し変わるかも知れません♪
LGBTQ+のキャラクターが出てきたり、自閉スペクトラム症を持つ役者が出演していることでも評価されているので、その点でも要チェックです!
■ワンデイ 家族の歌
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現在、アメリカにおけるヒスパニック系移民の割合は人口の役18%を占めていて、数にすると約5980万人になります。
彼らがアメリカにやってくる理由は様々ですが、このドラマに出てくるリディアの場合は「ピーターパン作戦」(カストロ政権下で、親権を剥奪される事を恐れた親たちが、子供をアメリカに送ったCIAの作戦)で、キューバからアメリカにやってきたという設定です。
ワンデイは、そんなリディアを母に持つキューバ系移民2世のペネロペが主人公。思春期の娘と息子、エネルギッシュでお節介な母、呑気な大家さん、ちょっとぬけてる上司が繰り広げる、日常を描いたコメディードラマです。
このドラマが普通のコメディーと違うところが、毎回シリアスなトピックを取り上げる事。
マイクロアグレッション・フェミニズム・セクシュアリティー・人種差別・依存症・PTSD・うつ病・移民問題・家庭内暴力などなど、挙げればキリがないほど日常に潜む問題を多く扱っています。
見ている私たちは、それぞれのキャラクターの視点を通して問題と向き合う辛さや、理不尽な問題と対峙する歯痒さ、なぜそのトピックが問題視されるのかを理解していく事ができるのです!
そう聞くと重い内容のドラマのように聞こえるけれど、あくまでもベースはコメディ。シリアスなトピックを扱っているのに、うまく笑いを誘うそのバランスが、このドラマの魅力なのです!
多くの問題を網羅しいているドラマだから、これを見るだけで視野がグッと広がります。毎日のニュースの見方が変わるはずだし、日常に潜んでいる問題が見えてくるはずです。
リディア役のリタ・モレノは、あのウェストサイドストーリーや、雨に唄えばなどに出演する超大物!!そんなレジェンドが、パワフルなおばあちゃんを演じてる姿も大注目なドラマです♪
■グレイス&フランキー
「その年なのに、まだそんな事してるの?」「あの人は○歳だから仕方ない」そんな風に考えて、人を見た事がありませんか?
これは立派なエイジズム=年齢差別…!多様性を考える上で「年齢」というのも、とても大切なトピックなのです。
グレイス&フランキーは、そんなエイジズムをぶっ飛ばす!お年寄りが大活躍するドラマです!
グレイスとフランキーは、それぞれの夫が退職したらどんな生活を送ろうかとワクワクしていましたが、なんとお互いの夫が長年付き合っていた事を知り、離婚して欲しいと告げられてしまうのです。
思い描いていた未来が跡形もなくなり、途方に暮れる2人。老いを感じながらも独り身となった2人が切磋琢磨しながら、自分の人生を見つめ直し新しい人生を歩んでいく痛快コメディドラマです♪
このドラマを見ると、「年齢なんて関係ない!なんでもできるんだ」と奮闘するパワフルなおばあちゃん2人を見て、パワーをもらえます!
そしてそれ以上に、年齢を重ねているからこそ出てくる悩みを、「主観的に」見る事ができるのが、このドラマの最大の魅力です。
見ているだけで「自分の祖父母がこんな風に感じているのか…」「お年寄りの方は、ここでこういう事に不便さを感じるのか!」という発見が沢山あるので、自分の祖父母に会った時や街中で困っている人を見かけた時に、ハッとさせられる事があるのです!
ハッとできたら、手を差し伸べたり、それについて話をしたりと次の行動を取る事ができますよね?その行動が連鎖して自分が歳を取った時、お年寄りも生きやすい社会になってたら嬉しいなと、そんな事を思わせてくれるドラマです♪
お年寄り用のセルフプレジャーグッズを開発したり、安楽死を選んだ友人を看取ったり、元夫達が同性婚したり。グレイスとフランキーの軽快な掛け合いで笑いつつ、いろんなトピックに触れる事ができるこのドラマとは、ってもおすすめです♪
■クィア・アイ
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「差別は見知らぬ物や事への恐怖心から生まれる」と言われる事があります。知ってもらう機会を作って理解を深めてもらえば、今よりも多様性に寛容な社会を作れるはず!
そんな思いが込められているのが、アメリカのリアリティ番組『クィア・アイ』です♪
クィア・アイは、ファブ5と呼ばれるゲイ5人組が何かしらの悩みを抱える人の元を訪れて、家も見た目も心も大変身させる爽快リアリティー番組!日本編もあるので、知っている方も多いはず♪
では、クィア・アイはどのように「知る機会」を作っているのでしょうか?それは、可視化するという事。
マジョリティ側にいると、マイノリティの人々が抱える問題に気づくことは難しいと言われています。それは単純に、自分がその問題に影響されたり直面する機会がないから。
でも、知らないからといって問題がない訳でも、重要度が低い訳でもありませんよね?
クィア・アイでは、様々な境遇の人を依頼主として取り上げることで、今アメリカに蔓延する問題を可視化し、マジョリティ側の人々にも問題意識を共有することを大切にしています。
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例えば、シーズン2の5話。依頼主はトランスジェンダーの男性スカイラーです。この回で、とても印象に残っているのが彼がスーツを仕立てに行った際、下半身の採寸をする必要がありましたが、居心地が悪くなって店から逃げ出してしまった時の話。
言われてみれば、確かに居心地悪いかもしれない…と納得できますが、聞かなかったら正直気づくことができなかったなと筆者は、ハッとさせられました。
この「ハッ」とする瞬間を与えてくれるのが、クィア・アイなんです。クィア・アイでは、スカイラーの他にも鬱病を患っていた人や、移民の家族、下半身付随のシングルファザー、ゲイの牧師など、それぞれのエピソードから学べる事が本当に沢山あるんです♪
この流れだととってもシリアスな番組なのかと思う方もいるかもしれませんが、底抜けに明るいファブ5の5人が、ポジティブになれる言葉を四方八方から浴びせてくれて、笑いも涙も止まらない最高に心温まる番組なので、ご心配なく♪
笑って泣けてこれからの時代に必要な知識を知ることのできる、クィア・アイ。見たことない方は、ぜひご覧ください♪
■番外編:シッツクリーク
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さて、ここまで紹介した4つの番組は、多様性について知ることができる番組を紹介してきましたが、シッツクリークは少しその趣旨とはズレている番組。
しかし「多様性を考える」上ではとっても大切なドラマなので、ぜひ皆さんに知って欲しいと思い番外編としてご紹介します♪
シッツクリークは、大金持ち家族が全財産を失うところからスタートします。一文無しになったローズ家は唯一、兄デイヴィッドの誕生日に冗談で購入した田舎の何もない街「シッツクリーク」を所有することを許され、その街で暮らすことに。
個性豊かなローズ家と街の人々が繰り広げるドタバタを描いた、とっても面白いコメディドラマです♪実は今年のエミー賞を総なめしたこのドラマ。
何がそんなに評価されていて、どこが多様性に関わってくるのか。それはこのドラマの多様性の「描き方」にあります。
海外ドラマをよく見る方は、ゲイ+田舎町と聞いたら両親との意見の擦れ違いや、いじめ、それを乗り越えていく姿なんかを想像するのではないでしょうか?
多くのドラマや映画でLGBTQ+のキャラクターは、困難を乗り越えていく設定な事が多くあります。シッツクリークの主人公デイヴィッドは、パンセクシャルという設定なのにセクシュアリティのせいで困難な状況に陥ったり、トラブルに巻き込まれることは一切ありません。
このドラマでは従来の作品とは違い、同性愛やセクシャリティについてを「普通のこと」「当たり前のこと」として描いているという点で、高く評価されているのです。
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特に評価されているのは、主人公デイヴィッドとその恋人パトリックの関係性の描き方。同性同士の恋愛であるなんてことを感じさせず、ただ単純に誰でも経験したことのあることで悩み、誰もが感じたことのある幸せを共有している姿が、ただ描かれているのです。
そして、周りの人々も恋愛や生活に四苦八苦する若者2人を支えたり、見守ったりそんな「普通」の姿が描かれています。
このような、革新的で健全なLGBTQ+の恋愛の描き方は、LGBTQ+コミュニティに安心をもたらすと同時に、それ以外の人々に「本当はこうあるべきなんだよ」と訴えかけます。
その功績は、エンタメ業界からの評価(エミー賞7部門総なめ!!)にとどまらず、アメリカのLGBTQ+の権利を訴える団体ヒューマン・ライツ・キャンペーンからも評価され、主演で原案・企画・脚本も手掛けるダン・レヴィは、今年ビジビリティ賞(Visibility Award)という賞を受賞したほど。
こう書くと「気難しいドラマなのかな?」と感じる人もいるかもしれませんが、全くその正反対!!ローズ家のドタバタに、とにかく笑いが止まらなくてたまにほっこりうるっとくる素敵なドラマです♪
ローズ家の母モイラ役は「ホームアローン」で、ケヴィンの母を演じたキャサリン・オハラが演じているのも注目ポイント!!
コメディを見ながら新しい当たり前を、垣間見ることのできるシッツクリークおすすめです♪
終わりに
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11月末に公開された、NikeのCM。SNSのコメント欄には「日本は差別をする国じゃない!差別はない!」という内容のコメントが多くありましたが、皆さんはどう思いましたか?
クィア・アイのところで「マジョリティ側はマイノリティの人々が抱える問題に気づく事が難しい。」と述べましたが、NikeのCMはまさにこの事なのではないかと私は思うのです。
「差別がない」のではなく「私に見えていないだけ」「私が被害にあっていないだけ」なのではないでしょうか??
こんな風に物事を捉えられるようになったのも、NetflixなどのストリーミングサービスやYoutubeが発展したことで、以前は「その国だけ」の考え方や価値観だった事が一瞬で、世界中に共有される時代になり私に届いているからだなと感じます。
言い換えてみれば今、世界中の人は世界中の価値観や考え方を、インターネットを通じて今までにない速さで吸収し、ほとんど同じタイミングで価値観をアップデートする事が可能になったのです。
最初に「日本はまだまだ多様性に対する意識がまだまだ薄いように感じる」と言いましたが、この環境を最大限に活用すれば島国日本でも、多様性に対する意識や価値観を育む事アップデートする事が、十分可能なわけです♪
今回は、気軽に見れて考えを深められるカジュアルな番組をご紹介しましたが、Netflixには「POSE」や「13thー憲法修正第13条」など、他にも多様性について語られているドラマやドキュメンタリーが沢山あります!
今回紹介した番組を見て、多様性についてもっと知識を深めたいと感じたら、ぜひ他の番組もチェックしてみてください♪
Netflixで楽しみながら多様性についての価値観をアップデートする事で、より多くの人がそれぞれの違いを認め合えて皆が生きやすいと思える社会ができたらいいなと、私はそう思っています。