
先日行われた第58回グラミー賞のなかで、デヴィッド・ボウイに追悼の意を表したレディー・ガガ。このガガのパフォーマンスに対し、デヴィッドの息子がツイッターであまり良くない評価をするなど、賛否両論があるみたいだけれど、ガガの切実な想いは伝わってくるよね!
そしてなんと2月13日にはデヴィッドの顔のタトゥーを脇腹に入れている動画をスナップチャットで公開。
Lady Gaga is currently getting a tattoo of David Bowie by Mark Mahoney pic.twitter.com/P9KwDbjXW3
— Lady Gaga | ARTPOP (@stevenartpop) 2016, 2月 14
なんて大胆な行動!とびっくりした人も多いのでは?!どんな行動もニュースで取り上げられるガガだけれど、このことも、もちろんニュースに。しかし、私が思ったほど海外ではこのことが大きく取り上げられていなかったの。
「追悼として人の顔を彫る」ということにはインパクトがあり、ニュース性があるけれど、それ以外のことは別に大したニュースでもない。きっとこういう感覚で、そんなに大きなニュースにはならなかったのだと思う。
でもね、このガガの行為を、日本人タレントで置き換えて考えてみて!
日本の大物歌手が亡くなったからって、その人の顔をタトゥーにする芸能人がいたらびっくりしない?それをましてやSNSにアップするなんて、きっと一大ニュースになってしまう。
ガガが入れるのはなんとも思わないのに、日本人が同じことをやったら驚く。こうやって考えてみると、私にも偏見がないとは言い切れないなと反省したの。みんなはどうかな?
タトゥーシールに馴染みもあるし、ヘナタトゥーにだって挑戦した私だけど、この一連の考えによって、きっと心の奥底に「タトゥーは良くない」という感覚が刷り込まれてることを認識させられた。
日本人の女の子のなかでも、「タトゥー可愛い!けどしない。」という人は多いよね。きっとこれも、タトゥーに対してネガティブなイメージをもっていることが一歩踏み出せない理由のひとつだと思う。
日本の歴史をみると、タトゥー(つまり日本流に表現すると入れ墨)は、罪を犯した人を見分けるために入れられていたもの。ここから日本人のタトゥーに対するネガティブなイメージはきていることが分かるよね。このことは、知ってる人も多いんじゃないかな。
もちろん昔より、色々な情報が得やすい今の時代のほうがタトゥーに対する偏見がなくなっていることは事実。モデルさんやインスタグラマーなどのお洒落さんたちが、ファッション感覚でいれていることも少なくない。だけど、タトゥーがチラ見えする写真をSNSにアップすると「タトゥーいれてるんですか?(=YES or NOを知りたい)」というコメントがあることも、また事実。このコメントは「ネイルしてるんですか?(=どんなデザインですか?見せてください!)」というものとは質が少し違うんじゃないかなぁ。何故ならネイルしてるか、してないか、なんてわざわざ聞かないよね?
そんなことを考えながらネットサーフィンしていると、良い意味でショッキングな動画を発見。
これは乳がん治療手術によって消えない傷跡ができてしまった人に、とっても綺麗でアーティスティックなタトゥーを施す過程を録画した動画。このタトゥーをいれることによって、傷跡が目立たなくなる。そしてそれを通して、気持ちが明るくなったり、自分に自信がもてたりと、人生を前向きに生きていくためのきっかけとなっているんだね!
自分の目に自信のない子が、フェイクの二重にしてつけまつげをつける行為と、このタトゥーを入れる行為、なにが違うんだろう?どちらも自分に自信がもてるように、というポジティブな行為じゃない?
もちろん、そういう理由なしに「ただ可愛いから」でタトゥーをいれることもアリだと思う。私がコスメを買う時の理由が「ただ可愛いから」であるようにね!
私は別にタトゥーを推奨しているわけではない。ただ、その日本独特の偏見を無くしていくべきだと思って、この記事を書いているよ!今世の中の空気やルールを決めている大人たちよりも、海外の感覚に親しみのある私たちにしか、この問題は解決できないと思うから。
2020年の東京オリンピック時には、きっと沢山の海外旅行者が日本に来てくれるはず。そのときに温泉で「タトゥーのある人は入れません」と書かれていたら、その看板が形だけのものであったとしても、少し気持ちに違和感を感じてしまうよね。
だからといって、その看板を取り外すだけでもだめだと思う。ルールを変えても、意識が変わらないとなにも変わらないからね!
良い方向に変化している日本のタトゥーに対する価値観だけれど、これはもっと変わっていく必要があると思う!タトゥーがあっても無くてもどちらでも良いし、髪の毛が黒くても、茶色でも金色でも、何色でもいいと思う。
日本は島国だからか、「人と同じ」ことが美徳とされ、そのように教育している。だけれど、「人と同じことが良い」とすると、そこに入れない「違うひと」を排除していることにもなるよね。それってどうなんだろう?このことについて、一度真剣に考えてみてほしいな!
私たちの世代から、タトゥーをはじめとする色々なもの、ひと、ことを受け入れる社会をつくっていこうね!
写真:Instagram
文:CELESY Writer Mone