
子供の頃って、ベッドの下や、暗くなっている階段の先、クローゼットの中など不気味に感じるものがあったよね。
そんな幼い頃の記憶が蘇るような、世界的大ヒットを果たした『IT/イット 〜”それ”が見えたら、終わり〜』の魅力をお伝えするよ!
予告編がアップされてから、24時間で1億9700万回という驚異的な再生回数を記録し、公開前から話題騒然。
人々が恐れていたあのピエロがリメイク版として帰ってきた。
あらすじ
平凡なある田舎の町でその事件は起きた。
大雨の日に出かけた主人公ビル・デンブロウの弟が行方不明になった。
いじめられっ子のグループ、”ルーザーズ(負け犬)クラブ”の一員であるビルは、弟が姿を消してから悲しみに暮れる毎日を送っていた。
その町では、子供の失踪事件が多発していて、それと同時に少年たちに恐ろしい出来事が襲いかかる。
“それ”は、少年たちが一番怖がるものを知っていて、姿形を自在に変えて子供達を恐怖に陥れる。
弟がいなくなってからも、次々と不可解に子供たちが行方不明になっていく。
「もう見てみぬフリはできない」と、ビルは謎を突き止めることを決心する。
消えた子供たちは一体どこへ?
勇敢な少年たちが”それ”の正体を暴くべく、自らの恐怖に立ち向かう。
原作
原作は、Stephen King(スティーヴン・キング)の長編小説。
1990年にはテレビドラマとして放送されているよ。
ホラー小説界の頂点にたつ彼の小説は多数映像化されていて、『シャイニング』や『ミザリー』など、不動の人気を誇る作品ばかり。
その中でも、『スタンド・バイ・ミー』の少年たちが死体探しの旅に出るストーリー性と類似する部分もあるので、『スタンド・バイ・ミー』が好きな人は『IT』も気に入るはず。
キャスト
そして、キャストが素晴らしいという声も後を絶たない。
スマッシュヒットを記録したNetflixオリジナルドラマ『ストレンジャー・シングス』に登場する、マイク役のFinn Wolfhard(フィン・ウォルフハード)が出演するということでも話題に。
スティーブン・キングは、「私は、全てはキャラクターだと思っているんだよ。
観客がキャラクターに感情移入して、初めて恐怖が伝わる」とインタビューで話している。
そして、注目したいのがペニーワイズ(ピエロ)役のBill Skarsgård(ビル・スカルスガルド)の演技。
監督は、片方の目が別の方向を向いている外斜視をペニーワイズのひとつの特徴として想定していて、それは後から映像を加工する予定だったのだそう。
けれど、ビルはあの不気味な笑みと同様、外斜視も自分でやってみせたんだって。
こうした才能溢れる俳優陣たちの演技も見どころ。
観客の反応
「かなり上質にできているダークな『スタンド・バイ・ミー』」(Entertainment Weekly)
「ここ数年で最高の、最も興奮するスリル満載のハートフルなホラー映画。」(CINEMA BLEND)
と、海外メディアも大絶賛。
そして、一般観客からは「子供たちが力を合わせて恐怖に立ち向かう姿に、ホラー映画なのに感動してしまった。」
「原作に忠実で、ユーモアも入っているので、怖いシーンもあったけれど感情移入して観ることができた。」
という声も多く、ホラー映画としての怖い要素以外でもとても楽しめたという感想が目立つよ。
ホラーが苦手な人でも、観る価値はあるかも。
子供ならではの視点で感じる恐怖心が忠実に表現されていて、自分も幼少期はこうだったと懐かしくなり、それと同時に蘇る恐怖で観客を吸い込ませるこの映画。
そして、初恋の甘酸っぱさや、おどけたキャラクターでつい笑ってしまったり、純粋に少年たちの奮闘を楽しめる作品だよ。
なぜ怖いと感じるのか、そして自分の恐怖心に立ち向かうことの大切さに気づくことのできるかも。
写真:Instagram
文:CELESY Writer Lilico