【大人の恋愛映画】酸いも甘いも知ったオトナ女子が観るべき映画5選

少し前までラブコメ命だったあなたが、ラブコメにハマれなくなってしまった。
どうして?
だって年齢を重ねれば重ねるほどに、映画の嗜好は変わるもの。
それはとてもナチュラルなことなのです。
人生で酸いも甘いも知ったオトナの女性のみなさま。
今回は、オトナの女性しか浸ることのできない恋愛映画というものをご用意させていただきました。
「大切なことは映画で学んだ」というほど映画好きなアラサーが選んだ5作。
見どころも含めてご紹介していきます!
「さようなら」と「こんにちわ」が一度に訪れる春に、ちょっぴりビターな恋模様に浸ってみませんか?
エレジー
からだから、こころから、あなたを消せない。もう一度、愛したい。
2008年のアメリカ映画。
現代アメリカ文学の巨匠、フィリップ・ロスの短編小説『ダイング・アニマル』を『死ぬまでにしたい10のこと』で知られるイザベル・コイシュが繊細に映像化した作品です。
セックスからはじまった男女ふたりが本当の愛に目覚めるまでをしっとりと艶っぽく描かれています。
「第58回ベルリン国際映画祭」にも出品されました!
■STORY
快楽主義を説く初老の大学教授デイヴィッド(ベン・キングズレー)は、自らのクラスで美しいコンスエラ(ペネロペ・クルス)に出会う。
歳の差を越えていつしか二人は愛し合うようになり、デイヴィッドは今までの自分の美学に反しコンスエラに夢中になっていく。
いつしか二人はお互いをかけがえのない存在だと認識するようになるが、愛する余り彼女を失うことに不安を抱き始めたデイヴィッドは煮え切らなくなっていき…。
■キャスト
- 身勝手極まりなき大学教授役には、『砂と霧の家』のベン・キングズレー。
- うっとりするほどの美ぼうに、ため息つかせるヒロインにペネロペ・クルス。
デイヴィッドの良き理解者にデニス・ホッパーを迎え、主人公と20年余りベッドを共にする元教え子をパトリシア・クラークソンが演じる。
■見どころ
展開も、音楽も、情景も、カメラワークも、家具の配置ひとつ取ってみても、只ひたすらにほろ苦い情緒が漂っていました。
恋愛映画に優しさや甘さを求めなくなった女性には、たまらぬ映画です!
艶っぽいのに卑猥じゃないし、官能的なのにいやらしくない。
なまめかしいのに淫乱じゃなくって、悩ましいのに生なましくない。
余韻をたのしみながら鑑賞できる大人の恋愛映画です!
■美しすぎるペネロペ・クルス
『エレジー』は、ビターチョコレートのように只ひたすらほろ苦い映画でした。
でも、ただひとつだけ”甘さ”があるとすればそれはペネロペ・クルスです♡
”女性は恋をするとどんどん美しくなる”と言われるものですが、この作品のペネロペはまさにそれ。
髪形、立ち居振る舞い、視線の投げ方、洋服の着こなし。
どれを取ってみてもパーフェクト。
デイヴィッドと恋に落ちてから、どんどん美しくなっていく姿は同性のわたしでもうっとりさせられるほどでした。
ちなみに、作品で魅せたペネロペの重ためバング(前髪)に影響を受け、サロンに走った女性が数えきれないほど多いとのこと♡
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ナインハーフ
輝き時に出逢った男と女に愛のルールはいらない
1986年公開のアメリカ映画。原作はエリザベス・マクニールの同名小説です。
『危険な情事』で”アカデミー監督賞”にノミネートされた監督エイドリアン・ラインが描く、エロティック・ラブ・ストーリー。
物語は、偶然の出会いで惹かれ合い恋に落ちた男女のラブストーリー。
ミステリアスな雰囲気をまとわりつかせる男性からエロティックな行為を受けることによって、女性は潜在的な欲求を開花させていく。
そんなふたりの「ナインハーフ(9週間半)」を描く大人の恋愛映画です。
■STORY
ニューヨークのギャラリーに勤める容姿端麗なキャリアウーマン、エリザベス(キム・ベイシンガー)は、ある日、ハンサムな男、ジョン(ミッキー・ローク)に声をかけられ胸をときめかせた。
そして翌日、ジョンと偶然の再会を果たし、やがて二人は打ち解け合う。
しかし、ジョンのあまりにも積極的な態度に不安を感じたエリザベスはその場から逃げ出してしまう。
それから数日が経ったある日、ジョンから花束が届く。ジョンのことが忘れられずにいたエリザベスはジョンと再会し、2人の関係は徐々に深まっていき…。
■キャスト
- すれ違う女性を皆振り返らせるほどハンサムな男には、ミッキー・ローク。
- どんどん翻弄されていくヒロインには『L.Aコンフィデンシャル』で世界中を魅了したキム・ベイシンガー。
若かりしころのミッキーは、誰もが振り向くような絶世の美男子。
キム・ベイシンガーは、モデル顔負けのパーフェクトスタイルを持つ色っぽい女。
そんなふたりですから、眺めているだけでも成立してしまうほどです♡
■見どころ
わたしも大好きな映画なので見どころを綴りだすとキリがありませんが、なんといってもミッキー・ロークとキム・ベイシンガーの出で立ちはモデル顔負けです。
彼らの劇中の洋服の着こなしは、なにを取ってみても「セクシー」この言葉に尽きます。
それにキム・ベイシンガーのコーディネートです。
80年代ファッションとは思えぬほど現代に近いコーディネートで驚きました!
ヌーディーメイク、無造作にまとめたヘアースタイル。
もう挙げるとキリがないですね!
女性が浸れるポイントが、目白押しの映画です♡
■題名「ナインハーフ」が意味するものとは?
「ナインハーフ」、それは9週間半。3ヶ月と少しの期間を示しています。
男女の関係性は、時間の経過とともに色を変え質を変えるとはよく言われていますが、なかでも3ヶ月6カ月9ヶ月は気を付けろだなんて言葉よく聞きません?
そういう意味で、一番最初に訪れる恋人たちの危機が3ヶ月目。
そんな3ヶ月目の区切り『ナインハーフ(9週間半』の時間をともにしたジョンとエリザベスの恋模様が描かれています。
公開を目前としていた映画の日本版ポスターには、こんな言葉でふたりの9週間半を表しています。
Week1(1週間目)「甘言」
Week2(2週間目)「誘惑」
Week3(3週間目)「衝撃」
Week4(4週間目)「興奮」
Week5(5週間目)「恐怖」
Week6(6週間目)「困惑」
Week7(7週間目)「服従」
Week8(8週間目)「激怒」
Week9(9週間目)「奴隷」
Week 9 1/2(9週間半目)「”慣れていくのが怖かった・・・”」
これから『ナインハーフ』を鑑賞するあなたには是非、こちらのポスターが示した「恋人たちの9週間」と照らし合わせながら映画を鑑賞していただきたいです。
男と女
たちきれぬ過去の想いに濡れながら 愛を求める永遠のさすらい ………その姿は男と女
1966年公開のフランス映画。
「第19回カンヌ国際映画祭」では、パルムドールなど栄えある賞を受賞しました。
監督クロード・ルルーシュは、これを機に一躍時の人に。
ともに最愛のひとを亡くした男と女が子供を通じて出逢いを果たす。
癒えぬ過去にとらわれながらも、いつしか互いは惹かれ合う仲に。
公開から50年経ってもなお、色褪せないフランス映画の金字塔です。
『やまとなでしこ』や『anego(アネゴ)』など数々の大ヒットドラマを生み出してきた脚本家の中園ミホさんも、自分の原点は『男と女』だと仰っていました♡
■STORY
フランスのドービルにある学校の寄宿舎に前夫とのあいだに授かったひとり娘を預け、パリで一人暮らしをするアンヌ(アヌーク・エーメ)。
一方、カーレーサーのジャン(ジャン=ルイ・トランティニャン)もまた同じ寄宿舎に息子を預ける男やもめ。
子供を通じて、ある日知り合った二人。
配偶者を亡くしたという共通の過去が二人の距離は縮まっていく。
やがて二人は、それぞれが抱える辛い過去との間で揺れ動き……。
■キャスト
- ヒロインはフランスを代表とする女優のひとりでありながら、「映画史上最もセクシーな女優の一人」とも評されたアヌーク・エイメ。
- そしてヒロインと恋に落ちる紳士に『愛、アムール』などのジャン=ルイ・トランティニャン。
アヌーク・エイメは、『男と女』でゴールデングローブ賞「主演女優賞」と英国アカデミー賞「外国女優賞」を受賞し、「アカデミー主演女優賞」にもノミネートされました♡
■見どころ
カラーとモノクロとに使い分けられている映像の魅せ方が粋で、思わず惹きこまれてしまいました。
現在を示す映像にはモノクロ。
過去を示す映像にはカラー。
色彩で魅せ方と見せ方の両方を区別している監督クロード・ルルーシュの技法には参りました!
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そして、こちらは有名なシーンなのですが…
二人きりでレストランにて食事をするシーンです。
この場面で交わされるアンヌ(アヌーク・エーメ)とジャン(ジャン=ルイ・トランティニャン)の掛け合いに世界中の女性が心を奪われたといっても過言ではありません♡
これから鑑賞される方は、そちらに注目をしてご覧ください。
■アヌーク・エイメの「エレガント」な着こなしとメイクに注目
撮影当時34歳だったアヌーク・エイメ。
劇中で魅せる彼女のコーディネートとヘアメイクは、まさに「THE エレガント」の一言に尽きます!
50年余りの時間が経過しても全く色あせることのない着こなしとメイクは、お見事の一言に尽きるほど只ならぬオーラを発していますね♡
クラシックなのに、どこか妖艶。
『男と女』は、そんなアヌーク・エイメのファッションとメイクに浸るべき映画でもあります。
恋と愛の測り方
「好き。愛してる。あなただけ。忘れない。どれも本当で、みんな嘘。」
2010年公開のアメリカ・フランス合作の映画。
『レオポルド・ブルームへの手紙』『ジャケット』を世に送りこんだ脚本家マッシー・タジェディンが放つ大人のラブロマンス。
「結婚3年目の危機」を迎え、あれよあれよと擦れ違いが生じはじめた夫婦の行く末が、ユーモラスに描かれています♪
恋人同士や夫婦といった、男女としての有り様がリアルに描かれているけれど、あなたは誰に共感しますか?
「本気で恋した」「本気で愛した」そんな経験のある大人の女性には「これ思い当たる節がある…」という部分がたくさんある映画ではないかと♡
■STORY
ニューヨークに住むマイケル(サム・ワーシントン)とジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)は絵に描いたようにお似合いの夫婦。
彼らは、結婚3年目を迎える。
そんなある夜、マイケルが同僚のローラ(エヴァ・メンデス)との出張が決まる。
かねてから夫とローラの仲を怪しんでいたジョアンナは、耐えきれず思いのたけをマイケルにぶつけてしまい家を出て行かれてしまう。
出張先でローラと一線を越えるべきかマイケルが悩んでいるころ、ジョアンナは昔の恋人アレック(ギョーム・カネ)と偶然の再会を果たす。
■キャスト
- 夫の心変わりに揺れうごく妻に『ドミノ』『パイレーツ・オブ・カリビアン』のキーラ・ナイトレイ。
- そんなキーラの夫役には、『アバター』で世界の注目を浴びたサム・ワーシントン。
- サムに寄りそう”いい女”風の同僚には『最後の恋のはじめ方』のエヴァ・メンデス。
豪華な顔ぶれが一堂に集結を果たした作品です!
■見どころ
見どころは、ずばり「ニューヨーク」。
『愛と恋の測り方』を観ると、あなたは間違いなくニューヨークに恋をします。
鮮やかなネオンライト。
「ここはどこ?」と思わず尋ねたくなるほどおしゃれなレストランにバー。
歩いているだけでアートになる街並み。
まさにニューヨークは、大人の恋が映える場所。
思わず、ニューヨークに行ったらロケ地巡りでもしてみたいなと思うほど、すてきなエリアばかり顔を出しますよ♡
■あなただったらどっち?「恋か愛」「昔か今」
「でもね、結婚と恋愛は違うの」
この言葉は映画のみならず、小説やドラマでも目に耳にするフレーズですよね?
まさに結婚と恋愛の違いを要所要所で感じさせてくる映画でした!
『恋と愛の測り方』は、登場人物全員の「選択を迫られる状況」というものに焦点が定められた映画です。
さまざまな選択に揺れ惑う登場人物の心情がとても繊細に描かれているため、これは大人の女性でなければ司れません。
そういった意味で、この映画はR指定でしょうね。
Shopgirl/ショップガール 恋の商品価値
本当に欲しいものは何?
2005年に製作されたアメリカ映画。
「自称世界一面白い男」の代名詞を持つコメディアン俳優スティーヴ・マーティンの処女小説を、マーティン自らが脚色と主演を果たし映画化しました。
高級デパートで働く孤独な女性が、突如として現れた2人の男性の狭間で揺れ動くほんのりビターなロマンティック・コメディです♡
■STORY
都会で暮らす20代の女性ミラベルは、高級デパートの婦人用手袋売り場で働いている。
あるとき、彼女の前に対照的な2人の男性が現れる。
ひとりは、自称アーティスト気取りの貧乏でしがない青年ジェレミー。
もうひとりは、60歳に近い経済的に裕福でおしゃれな紳士レイ。
あるときを境に、夢のような毎日をプレゼントしてくれるレイと付き合いはじめるミラベルだったが…。
■キャスト
- 仕事もプライベートも満たされず、孤独な日々を贈る女性には『ロミオ&ジュリエット』のクレア・デインズ。
- クレア演じるミラベルを翻弄するダンディーな紳士は、スティーヴ・マーティン。
- 冴えないアーティスト気取りの残念な青年に『グランド・ブダペスト・ホテル』のジェイソン・シュワルツマン
■見どころ
近ごろ流行りの「年の差恋愛」。
ダンディーな紳士に惹かれる女性が多いこのご時世だから、きっと劇中で描かれているレイとミラベルの恋模様に共感を抱く女性も多いのでは?
レイと出逢うまでは、地味で保守的なビジュアルを貫いていたミラベル。
しかし、レイとの距離が縮まっていけばいくほどミラベルはレディに変身を遂げます♡
映画のなかでヒロインがどんどん美しくなっていく様を観ていると、なぜかときめくんですよね女性って。
■ふたりの男とひとりの女
ふたりの男性に揺れ、惑う。
そんな恋をしたことがある女性ならば間違いなくミラベルに共鳴することでしょう。
どちらかを選ばなければならない。
でもどちらも選べない。
本当に自分らしく居られる相手はどちらだろう。
将来のことを考えてずっと一緒に居たい相手はどちらだろう。
そういったことで頭を抱え、ひたすらに眠れない夜を過ごした経験はありませんか?
そんな女性に贈る映画が『Shopgirl/ショップガール 恋の商品価値』です♡
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あなた好みの作品は見つかりましたか?
こうして紹介させていただくにあたり、自分が今まで鑑賞してきた恋愛映画を箪笥の奥から引っぱりだすように記憶から取り出して吟味を繰り返しました。
その結果、最後に残った秀悦作品がこちらの5作です。
やはり恋愛映画の数だけ恋愛模様があると、改めて実感できますよね。
オトナの女性のみなさま。
「オトナの恋愛映画」で、時間をも忘れてしまうようなすてきなシネマタイムをお過ごしください♡